恐るべき歯間ブラシパワー!その効果とは

歯ブラシだけの歯磨きの場合、半分くらいの歯垢除去効果しか得られていないこと、ご存知でしょうか?

毎日歯磨きは欠かさないという人でも、歯間ブラシまで使っているという人は少ないかもしれません。毎日きちんと正しい磨き方をしている場合でも半分くらいしか落とせていないので、適当に済ましている場合は、そこまでの効果もありません。

ところが歯間ブラシによるケアをプラスすると、格段に歯垢除去効果がアップします。

歯ブラシ+歯間ブラシで歯垢が約85%除去できる

歯科医師で歯間ブラシを使っている人は多いのには理由があります。
歯ブラシだけのブラッシングでは、歯垢は全体の約61%しか除去できていません。デンタルフロスでのケアをプラスすると約79%、歯間ブラシをプラスすると約85%までの歯垢が落とせます(日本歯科保存学誌による2005年の調査結果)。ホームケアではこのあたりまでが限界でしょう。残りの15~20%は、歯科医院でプロによるクリーニングをしてもらう必要があります。

歯間ブラシで、歯茎の炎症を改善する効果も得られます。
普通の場歯ブラシのみのブラッシングでも、約25%の歯茎の炎症を抑える効果がありますが、歯間ブラシによるケアをプラスすると、約55%まで効果が跳ね上がります。

特に、歯周病で歯茎が下がり始める30代以降になると、歯間ブラシの使用がオススメです。

加齢により歯茎が下がり始めると、歯の根本に象牙質の部分が見えてきます。ここは、歯の表面のエナメル質の3倍、虫歯になりやすい部分です。歯間ブラシによるケアを取り入れると、根本の部分の歯垢を除去できるので、虫歯予防に非常に効果があります。

さらに、歯間ケアを続けていると、口臭が薄れてきます。口臭の発生原因は、歯間にたまった歯垢です。歯間ブラシを使ったあとは、毎日ブラシの匂いを嗅いでみてください。日々のケアの積み重ねにより、だんだんと口臭が薄れていくのが実感できるはずです。

歯間ブラシは歯と歯の隙間の大きさに合わせて選ぼう

歯間ブラシは、自分の歯と歯の隙間に合うサイズのものを選びます。隙間に入れた時、スカスカするもの、ブラシの中にある針金が歯に当たるものはサイズが合っていません。

歯間ブラシが歯の隙間に合っていないと、歯垢が残ったままになったり、歯茎に傷をつけてしまったりするのでよくありません。また、歯と歯の隙間は、前歯や奥歯など場所によっても違っていることがあります。

1種類だけでなく、いろいろな大きさを揃えて場所に合わせて使い分けるといいでしょう。

年齢が若い人など歯と歯の隙間が狭い人の場合は、歯間ブラシが入らない場合があります。そういった場合は無理に使用せず、まずはデンタルフロスなどの細いものから使用するようにしましょう。

歯間ブラシを使ったブラッシングの方法

歯と歯の間に歯間ブラシを入れたら、前後に5往復程度動かします。

歯茎が腫れていると、歯間にブラシが入りにくかったり、血が出たりする場合があります。無理はいけませんが、2週間くらい続けているうちに、歯茎が引き締まってくるので、出血や口臭がなくなってきます。

もし可能であれば、歯の内側からも歯間ブラシを入れます。そのほうが、歯垢が効率的にとれます。
とはいえ、内側からは入れにくく、無理な人もいるので気をつけてください。

前歯は奥歯に比べると簡単ですが、歯並びに凹凸があったり、浮いている歯があったりする場合がありますので、鏡を見ながら1本1本磨きましょう。小さめの歯間ブラシを選ぶとよいでしょう。

歯間ブラシは使い捨てではありません。洗って繰り返し使えます。毛束がすり減り、軸の針金が折れたら交換してください。

まとめ

歯間ブラシを使うと、歯垢をしっかりと除去することができ、虫歯予防、歯周病予防、口臭改善に効果的です。自分にあった歯間ブラシを見つけ、毎日の歯磨きに取り入れてみてください。

投稿日:2017年3月9日  カテゴリー:ブログ