インプラント
インプラントとは
虫歯や事故などで歯を失ったとき、顎の骨にチタン製の人工歯根(インプラント)を外科施術で埋め込む治療のことです。インプラントの上に人工歯を固定することにより、自分の歯と変わらない使用感と見た目を得ることができます。
周囲の歯を削る必要がなく、バネで固定しないので残った自分の歯に負担がかかりません。
今までと同じように物が噛めて装着の違和感がないことがメリットです。手入れも自分の歯と同様にできます。
インプラントは骨の中に人工歯根を埋め込むので、慎重な検査と高い技術を持った医師、設備が必要です。重度の糖尿病や骨粗鬆症の人は骨にインプラントが付かないことがありますので、治療を行えないことがあります。
治療期間
CT検査や噛み合わせの確認を行い、インプラントと骨が付くのを待つなど時間がかかり、最低で3ヶ月ほどです。
費用
1本30万円から50万円ほどです。特殊な事例を除いて保険は適用されず、自費となります。
メインテナンス
インプラントは歯周病で抜けてしまうことがありますので、歯磨きなどのセルフケアと歯科での定期検診が重要です。きちんとメインテナンスを行えば10年以上の長い間インプラントを使うことができます。
入れ歯、ブリッジとの比較
ここで、同じく歯を失ったときの治療法である入れ歯、ブリッジと比較してみましょう。
入れ歯
周囲の歯を削る必要があまりなく、たいていの歯科医院で取り扱われている治療法です。
健康に不安がある人でも入れ歯を作ることができます。
デメリットは噛む力が本来の20~30%ほどに落ちることや発声が不自由になる、ずれるので大きな違和感がある、口の中が不衛生になるなどです。
治療期間
2週間から2ヶ月ほどです。
費用
保険診療ですが見映えが良いものや、高級な素材を使って作製する場合は自費になります。
寿命
寿命は4、5年ほどですが、使ううちに骨や肉が痩せてくるので入れ歯が合わなくなり、作り直すことも多くなります。
ブリッジ
失った歯の両隣に残っている健全な歯を削って土台にし、橋を架けるように被せ物をすることで欠損部を補います。自分の歯のような感覚で過ごせますし、見た目も自分の歯同様の仕上がりです。
しかし、健康な歯を40~70%も削る必要があり、歯髄(神経)まで取ることもあります。被せ物をするため歯の手入れができず、歯周病や虫歯にかかりやすくなります。橋げたに使った歯の寿命が大きく減ることがブリッジのデメリットです。
治療期間
2、3週間と短いです。
費用
連続する2本までの損失を埋める治療ならば、保険が適用されます。
寿命
ブリッジの寿命は7年ほどです。