小児歯科
子供は歯が生え変わるのだから熱心に歯のケアはしなくてもいい、と考えていませんか?人間の歯並びや噛み合わせは、乳歯から永久歯に生え代わる過程で整います。乳歯が虫歯だらけだと、将来の歯並びや噛み合わせに影響が出ることがあります。子供の頃から歯を健康に保つ習慣を身につけさせて、将来虫歯や歯周病に苦しまないようにしてあげましょう。そのためには小児歯科で正しい歯の磨き方を学び、虫歯の予防処置をすることが必要です。
小児歯科での虫歯予防
代表的な虫歯の予防処置はこの2つです。
フッ素塗布
フッ素は虫歯菌に溶かされた歯のカルシウムやリンを再び取り込んで、虫歯になりかけた歯の修復をします。これを歯の再石灰化と言い、以前よりも硬く丈夫な歯を作ります。また、虫歯菌に対して抗菌力があるので虫歯の活動を抑制する効果もあります。
フッ素はお茶や海草、野菜など自然界に存在する物質で、人間の体に必要な栄養素の1つです。しかし飲食だけでは虫歯を予防できる摂取量に足りません。そこで、フッ素を歯に補う必要があります。
子供の場合は乳歯と永久歯、それぞれが生え始めたタイミングでフッ素塗布を始めます。生えたての歯は柔らかく、虫歯菌に溶かされやすいためです。歯科医院でフッ素添布を行う場合、まず歯磨きなどでは落ちない汚れをクリーニングします。歯石を除去し、高濃度のフッ素を歯に塗付してコーティングします。頻度としては3ヶ月に1回の塗布が効果的です。
シーラント処置
特に6~7歳、11~13歳の生えたての奥歯に有効です。虫歯がない健康な奥歯に、薄いプラスチックを流し込んで歯の溝をふさぎます。奥歯は歯ブラシが入りにくい形をしているため、歯磨きをしてもきれいに磨けず虫歯になりやすい歯です。シーラントによる処置を行うことで虫歯を未然に防げます。ただしシーラントは割れてしまうことがあるので、定期的な歯科医院でのチェックが必要です。処置時間は10~15分程度です。
まとめ
小児歯科は正しい歯磨きの指導や、子供が虫歯にならないための予防措置ができます。当院で一緒に子供の歯を健やかに育てましょう。